研究スタッフ
客員教授(部門長) | 半田 宏 |
研究概要
生理活性のある小分子化合物のターゲットを単離・同定して、ターゲットが関わる生体反応の制御機構やネットワークを理解し、その成果を創薬へと応用展開する。
研究内容
1. ケミカルバイオロジーによる脳神経幹細胞の増殖制御機構の研究
ゼブラフィッシュの神経幹細胞増殖を制御する小分子化合物を見出したので、その化合物や誘導体の活性を、脳神経幹細胞が選択的に蛍光を発するトランスジェニックゼブラフィッシュを用いて確認した。その化合物の作用機構を理解するために、ゼブラフィッシュのターゲットを同定することを試みる。また、その化合物によるヒト神経幹細胞への影響を検討する。
2. サリドマイドによる催眠作用機構の研究
サリドマイドによる催眠作用は、サリドマイドの抗がん作用や催奇性発症に関わるセレブロン・ユビキチン・タンパク質分解経路を介さないことを筑波大学の柳沢研究グループと共同で明らかにした。そこで、サリドマイドの催眠作用のメカニズムの解明を試みる。
3. 新規な分子接着剤(Molecular glues)の開発
サリドマイド催奇性のターゲットとしてセレブロンを発見し、セレブロンがE3ユビキチンリガーゼの基質受容体で、サリドマイドがセレブロンとネオ基質と呼ばれる基質タンパク質をくっ付ける分子接着剤として働き、基質タンパク質のユビキチン化・分解を誘導することを示してきた。そこで、新たな分子接着剤の開発を行う。
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